研究室のたび(12) 大岩・石野研

「スポーツを通して仲良くなったことで、研究についても学生と教員が気軽に話し合える研究室です」そう話すのは、機能工学専攻の大岩紀生教授である。今回は、大岩教授と石野洋二郎准教授の合同研究室を紹介する。
■燃焼を基とする研究
大岩・石野研究室では、燃焼についての基礎的な研究を行っている。燃焼にも拡散燃焼(ロウソクのように、外から空気を、中から可燃性ガス(ここではロウ)を用いた燃焼)、予混合燃焼(ガスバーナーのように、空気と可燃性ガスを予め混合した状態での燃焼)、副室式燃焼(主となるシリンダーとは別のシリンダー内に燃料を集めて、より熱効率を高める燃焼)というものがある。研究テーマに、「ガスタービンの燃焼の改善や燃焼圧を使ったエネルギー機器への応用」、「廃棄プラスチックのサーマルリサイクル」といったものがあり、燃焼の形態や効率に関する多くのデータを集め、環境に配慮した燃焼についての研究を進めている。
■つながりのある研究室
中間達彦さん(機能工学専攻M2)と伊藤正佳さん(同M1)は「研究室に配属されて、初めて話す人が多いけれど、毎年9月に行われる巴会(機械工のOB会)主催のソフトボール大会の練習などをきっかけに打ちとけられました(中間さん)」「学部生と院生が同じ部屋で過ごし、研究もほぼマンツーマン体制なので、研究室の仲は良いです(伊藤さん)」と研究室の雰囲気を話す。また、石川敦正さん(同M2)は「どんなことも全員で取り組んでいく研究室なので、研究熱心さだけでなく、スポーツなどみんなで楽しめることを持っている人を待っています」と話す。実際に、大岩・石野研は今年のソフトボール大会で準優勝に輝いている。大岩教授もファーストで出場し、4番を務めたこともあるようだ。
■ものづくりの精神
大岩教授は昭和51年に名工大に赴任し、翌年に研究室を設けた。実に30年もの歴史のある研究室も、設立当初は大変だった。「最初のうちは研究室に実験機器も無く、研究費も少なかったために大学に来ては、作業着に着替え、実験機器をただひたすら製作するという生活が続いた。この経験から、私の研究室は可能な限りの実験機器の自主製作を行うことで、将来にも関わるものづくり体験をするようにしている」と大岩教授は話す。その一例として、100万円の光学機器が必要であるところで、200円のレンズを使って自作するといったものがある。このように、燃焼の効率と同じように実験の効率も高めている。
大岩教授は再来年に定年退職するが、このものづくりの精神は石野准教授に、さらには将来の研究者に引き継がれることになるだろう。