徳田・李研究室のみなさん。
徳田・李研究室が開発したHMM歌声合成システム「Sinsy(しぃんしぃ、HMM -based Singing Voice Synthesis System)」がパソコンでの音楽制作を扱っているDTMマガジン2010年5月号に掲載された。Sinsyは大浦圭一郎さん(情報工学卒業)を中心に武藤聡さん(情報工学卒業)、山田知彦さん(情報M2)、間瀬絢美さん(情報M2)で構成された学生チームと教授の共同で開発されたシステムでオンラインデモページ(http://www.sinsy.jp/)にて歌詞付きの楽譜をアップロードすることにより、1曲につき数秒から数十秒で自動で歌声が作成される。一般にVOCALOIDなどにあげられる音声合成ソフトに自然な声で歌わせるには細かいチューニング作業が必要だが、Sinsyは細かいチューニング作業無しで自然な音声を得られ、歌声を録音して学習したシステムを使って、好きな曲を好きな声で合成することができる。
徳田恵一教授(情報)はSinsyの今後の目標として、現在はボーカルが1種類のみだが、将来的には自分の歌を取り込んで、自分の声で他の歌を歌わせること、より人間らしく歌わせることを掲げており、いろんな人に使ってもらって盛り上がって欲しい、と話した。
■HMM…隠れマルコフモデル(Hidden Markov Model)の略称。観測可能な情報からその未知のパラメータを推定する確率モデルの一種。